おじさんと高速バス
先日、初めてバスタ新宿を利用しました。
バスタ新宿とは、2016年に完成した、新宿駅南口にある大きな高速バスターミナルです。
それまで新宿から乗る高速バスは、乗降場所が点在している形で、とてもわかりづらく、利用しづらいものでした。それを一ヶ所に集約した施設が、バスタ新宿です。
完成前後にはニュースでもかなり取り上げられていましたし、話題にもなっていました。
僕もそれらの情報でバスタ新宿の存在は認識していましたし、興味がないわけではなかったのですが…。高速バスに乗るきっかけがなかなかなく、結果的にバスタ新宿も縁遠い存在となってしまっていました。
僕は東京在住ですが、車は持っていません。
年に数回嫁と旅行には出掛けるのですが、それらは決まって列車を使います。新幹線とか特急に乗って、駅弁を食べつつ昼間から一杯飲みながら、と言う旅が好きなんです。笑
また、飛行機が苦手なので(怖いんです)、けっこう遠くまでも列車で出掛けてしまうんです。
それが基本的な僕の旅行パターンでしたので、高速バスでと言う選択肢は、これまでなかなか浮上しなかったんですよ、個人的に。
とは言え、高速バスに全く乗ったことがないかと言われると、そう言うわけでもありません。
僕は出身が長野の茅野と言うところでして、高校を出た後に上京し、現在も東京に住み続けています。
茅野は山奥の田舎町ではありますが、東京からのアクセスはけっこう良いんです。新宿から「特急あずさ」で2時間くらいで着いてしまいますし、あずさは茅野にも停車します。ですので僕は現在、茅野の実家に帰省する際には、当たり前のようにあずさを利用しています。
しかしながら。あずさで新宿と茅野を往復しようとすると、通常料金で1万円くらい掛かっちゃうんですよ。安いチケットとか使ったとしても、8,500円くらいは掛かります。
お金がない若い頃は、この金額がなかなか苦しいんです。
僕を含め、そんな貧乏な若者たちが東京と茅野を行き来するのに使っていたのが、あずさよりも遥かに安い、高速バスでした。
僕は現在40歳を少し過ぎたおっさんですので、もう20年くらい前のことにはなりますが。
あずさが往復約1万円なのに対し、高速バスは半分の約5千円だった覚えがあります。あずさが2時間で茅野まで帰れるのに対し、高速バスは3時間掛かりますが、値段は遥かにバスの方が安いです。
新宿の西口、ヨドバシカメラの向かいにあった安田生命ビル(現在は明治安田生命ビル)の前がバス乗り場になっていて、ビルの1階にある窓口でチケットを買いました。
ゴールデンウィーク、お盆、お正月など、年に数回帰省する際には、いつもその場所から高速バスに乗っていました。東京に戻って来る時も、安田生命ビルのすぐ近くの降車場でバスを降りていました。
当たり前のように高速バスを使っていた僕ですが、いつしか大人になってしまい、特急あずさの便利さを覚え…気が付けば高速バスなんて見向きもしない人間になっていたんです。
バスを捨ててあずさに走った男です。
そしてそれ以来、僕は高速バスと言うものを一度も使っていません。
おそらくもう15年くらい乗ってないんじゃないかと。
そんな僕がこの度、超久しぶりの高速バスに乗ると言う機会に遭遇し、初めて新宿バスタを利用することになりました。
十数年を経て、高速バスとの再会です。
高速バスと言う交通手段
行き先は群馬県の「渋川」。
なかなかマイナーな地名ですし、わからない人も多いのでは?と言う場所ですが(渋川の人ごめんなさい…)、渋川は群馬の有名な温泉地である、伊香保温泉の玄関口にもなっている地域です。
と言っても今回僕は温泉旅行で渋川に行くわけではなく、観光とは関係ない所用です。
渋川に行くのは初めてだったのですが、事前に行き方を調べたところ、どうも電車だと最低でも2回は乗り換えが必要だったり、そこまで行きやすい場所と言うわけではなさそうです。
言ってしまえば、東京からだとちょっと面倒臭い場所なんです。笑
そこで嫁からの「高速バスを使う」と言う提案です。
なんと高速バスだと、新宿から直通で渋川まで行くんですよ。乗り換え無しの2時間ちょっとで。
電車で行くのとほぼ同じ時間で、しかも乗り換えがないと言うのが何より魅力的です。
そして料金も安い!通常料金で片道2,400円なんですけど、早割と言うのだと片道1,920円なんです。
電車の場合は、新幹線など使わないと2,300円ほど、使うと4,000円くらい掛かります。
時間、乗り換え、料金など考えると、バスの方が圧倒的に良いのでは?と思ってしまいます。
さらには、2016年にできたばかりの「バスタ新宿」からの発着と言うのにも惹かれてしまいました。僕はまだバスタ新宿には行ったことがなかったので、どんなものなのか興味もありました。
と言うことで、総合的に判断し、渋川へはバスタ新宿から高速バスで行くことにしました。
初めてのバスタ新宿
JR新宿駅の南口を出ますと、もう目の前が「バスタ新宿」です。迷いようがありません。笑
道路を渡り入口まで行きますと、各方面へのバスの発車案内があります。
バス乗り場は上の階です。3階がタクシー乗り場、4階がバス乗り場です。
エスカレーターで3階に上がり、案内板に従い直進します。
広々としたタクシー乗り場を直進。
まだ直進。
そしてその先を4階に上がると、コインロッカーやファミリーマートがあり、そこが高速バスターミナルです。
中に入ると大きな待合室です。ソファベンチがたくさんあり、座る場所にも困らなそうです。
案内所もあります。
こちらはフロアガイド。バス乗り場は全部で12ヶ所あるようです。
自動発券機もありました。
その奥が発券カウンターです。窓口が多いので待ち時間も短くて済みそうです。
発券カウンターの上には、行き先、発車時間、乗り場がわかりやすく表示されていました。僕が乗るのは「伊香保・草津温泉」行きのバスのですので、乗り場は「C7」です。わかりやすいです。
乗り場はA1~D12のアルファベットと番号で振り分けられています。こちらは「A1~A3」の乗り場です。僕の乗るエリアではありませんが、ちょっと覗いてみます。
ゲートをくぐると、たくさんのバスが停車しているのが見えます。右手前に停まっていたのは浜松行きのバスですね。
奥には千葉の五井行きのバスも見えます。ここから色々な場所に発車して行くんですね。
僕が乗るバスは乗り場が「C7」でしたので、Cエリアへのゲートを進みます。
案内通り進みます。
こちらがC7の乗り場です。既にバスが停まっていたので、乗ります。
バスタに着いてからバスに乗るまで、一切迷うことなく、スムーズに乗れました。
いざ渋川に出発です。
バスタ新宿は使いやすかった
初めて利用したバスタ新宿ですが、とてもわかりやすくて使いやすかったです。
先ほども書きましたが、バスタ新宿に着いてからバスに乗るまで、初めての僕でも一度も迷うことなく乗ることができました。
新宿駅の南口からですと、バス乗り場までは少々歩く距離はありましたが、案内通りに進めば簡単に行けます。
そこから各方面へのバス乗り場もわかりやすく表示されているので、迷わずに乗り場まで行くことができます。
また、待合室もとても広いですし、たくさんの人が座って待てるように、ソファーベンチも多く設置されています。僕も座って待たせて頂きました。コンビニも隣接しているので買い物もできます。
外国人の姿も多く見掛けたのですが、インフォメーションカウンターもありますし、海外の旅行者にもわかりやすい造りになっているかとは思います。
発券カウンターも窓口がたくさんありましたので、チケットもスムーズに入手できそうです。
利用してみて、悪い点と言いますか、あ、ここ使いづらいな~ってとこが、正直どこもなかったんですよね、僕は。
トイレも綺麗でしたし。笑
あえて言うなら、新宿駅の南口からは乗り場まで、少し歩くと言うくらいでしょうか。
他は、もう文句無しです。
とっても使いやすいバスターミナルでした。
そこから高速バスの旅も快適でして、バスを使った旅行も悪くないな~と。
バスタ新宿からは、北は青森、南は福岡まで行くことができるんですよ。バスでどこかに行ってみたくなりました。
バスタ新宿のもっと詳しい情報(路線、料金など)は、公式サイトでチェックしてみてください。
公式サイトはこちらです。
http://shinjuku-busterminal.co.jp/
バスタ新宿、とても便利でしたので、是非使ってみてください。