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ポータブル電源で扇風機は何時間動くのか実験してみた。


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非常用電源の必要性

災害時などで電気が止まってしまったときのために、以前から非常用電源の購入を考えておりました。

昨年、僕の住んでいる地域が、夏場に一時的に停電になるという事態がありまして、その必要性を改めて感じました。そのときは日中だったのですが、たまたま在宅していましたので、急いで冷蔵庫の中のものをクーラーボックスに移し替えたりなどして、対応しました。幸いにも停電は2時間ほどで解消されたので、特に大きな問題もなく済んだのですが、その状態がもっと長く続いていたら、色々と大変だったのは間違いありません。また、夏場といってもまだ猛暑になる前でしたので、電気が止まってもしのげたのですが、これが暑さの厳しい時期でしたら、なかなかに辛い状況になっていたのではないかと思います。

そんなこともありまして、停電時に備え、非常用の電源を用意しておかねば、と。

冬場だったら電気が止まったとしても、短期間ならなんとかなるとは思うんです。しかしヤバいのは暑さが厳しい真夏です。

冷蔵庫の中のものはダメになってしまうでしょうし、エアコンが使えないということは、暑さで死ぬかもしれません。スマホの充電もできなければ、情報収集にも支障が出ます。

対策としてベストなのは、家に大型のソーラーパネルを設置し、太陽光発電で電力確保という形かとは思います。それができれば、冷蔵庫もエアコンも動かし続けることができますからね。

しかし、それだけの設備を整える余裕は我が家にはありません。

そうなると次に強力なのは、発電機になるかと。発電機のレベルにもよるかとは思いますが、燃料さえ確保できれば、それなりに電力は賄えるのではないかと。

とはいえ発電機も、かなりうるさいので騒音の問題もありますし、値段も10万円以上になりますので、そうすんなりご購入というわけにもいきません。

そもそも真夏に電気が止まってピンチに陥るという事態は、今後一度もない可能性もめっちゃあります。もちろんこれから先何が起こるのか、どんな災害に遭遇するのかは誰にもわかりませんけれど、少なくとも確率で言ったら、かなり低いことは間違いありません。停電の被害に遭ったとしても、その頻度は極めて少ないはずです。

そういったことを踏まえますと、用意しておいた方がいい電源は、「ギリギリなんとかピンチを乗り切れる」というレベルのものでもいいのではないかと、そのような結論に至りました。

それに合致するものが「ポータブル電源」です。

 

ポータブル電源「Rockpals」を購入

ポータブル電源というのは、その名の通り、持ち運びできる携帯用の電源です。

ガソリンなどの燃料を必要とせず、普通に充電をして蓄電し、持ち運ぶという形のものになります。非常用の電源としては、一番お手軽に利用できるものではないかと思います。

お値段の方も、もちろんピンキリではありますが、安いものでしたら1万円台からあります。発電機に比べてかなり安いですし、その値段でしたら貧乏な僕にも手が出ます。

また、別売りのソーラーパネルも購入すれば、太陽光で充電もできます。

充電をして、その分だけ電気を使えるという仕組みですので、発電機に比べますと大幅にパワーは落ちますが、僕が求めている「ギリギリなんとかピンチを乗り切れる」くらいなら、いけるのではないかと。

で、ポータブル電源も色々な製品がありまして、とりあえず商品説明に片っ端から目を通し、吟味していきます。

そうしますと、どうやらどの製品も、スマホを充電したりは余裕でできますし、扇風機も動かせそうです。エアコンとか大型の冷蔵庫は無理ですけど、扇風機とスマホ充電ができれば、とりあえずのピンチはなんとかしのげそうです。

そしてさんざん悩んだ末に、こちらの電源を購入しました。

 

Rockpalsという製品で、大きさは255mm×100mm×160mmと、コンパクトです。値段も単品で2万円を切ってます。

さらにどうせならソーラーパネルがあった方が心強いと思い、セットになっているものもありましたので、僕はそれを購入しました。

 

金額はセットで約3万7千円(購入時)。安い買い物ではありませんが、これで緊急時のピンチがしのげるかもしれないと思えば、手は出せる金額です。

おもいきって購入し、届いたものがこちらになります。

手前がポータブル電源、後ろがソーラーパネルです。

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ポータブル電源の大きさがわかりやすいように、横にティッシュの箱を置いてみました。高さを除けば、ほぼティッシュの箱くらいの大きさです。

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シガーライターやカーチャージャーなど、付属品もあります。

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思っていたよりもコンパクトですし、ソーラーパネルも折りたたんで収納できるようになっているので、とても助かります。普段使わず収納しておくものなので、できるだけ場所は取りたくないですからね。

大きさという点では理想的です。

しかし大事なのはその実用性です。どれくらいで充電できて、どれくらい使えるのか。

それをさっそく実験してみることにしました。

 

充電時間はどれくらい?

ポータブル電源の使い方はいたって簡単です。

まず、付属のコードを本体とコンセントに繋げば、勝手に充電が開始されます。

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充電状況はパーセンテージの目盛りがついていて、それでわかります。

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点滅している間は充電中で、100%の充電が完了すると、点滅もなくなります。

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ちなみにこちらの製品、電源のボタンが「〇」と「-」になっていて、てっきり「〇」がONかと思ったら、逆でした。「〇」がOFFで「-」がONです。

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そして一番気になる充電時間は、コンセントから充電した場合、100%になるまで約7時間でした。

続いて、ソーラーパネルでも実験してみます。

こちらも充電の仕方は簡単です。パネル自体からコードが出ていますので、それを本体に繋ぐだけ。他にも付属品がありましたけれど、とりあえず充電はシンプルです。

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天気のいい日に外に出て、ソーラーパネルを広げ、充電開始。

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実験日は8月です、天気は快晴、気温も36度という炎天下で、日当たりのいい場所でやってみました。

その結果、約10時間で100%になりました。

朝の7時から始めて夕方17時に終わりました。

日中の外ですと、パーセンテージの目盛りが見づらくて、最初充電できているのかどうか不安だったのですが、よくみると目盛りも点灯していて、ちゃんとできました。

説明書には、できるだけパネルを太陽の方に傾けた方がいいと書いてあったのですが、僕はそれを怠り普通に平らに置いてましたので、もしかしたら傾ければもう少し早く充電完了したかもしれません。

また、当然ではありますが、ソーラーパネルによる充電は、天気により充電時間がだいぶ変わってくるようです。

試しに後日、晴れたり曇ったりという日に同じように実験してみたところ、100%になるまで約14時間かかりました。一日では終わらず、二日に分けて充電しました。曇りよりは晴れの割合が多い日ではあったので、これがもっと曇りがちですと、時間もさらに掛かることが予想されます。

 

扇風機は何時間動くのか?

充電が問題なくできれば、次は一番知りたかった「扇風機が何時間動くのか」という点を検証してみます。

充電したポータブル電源の使い方はとても簡単。

こちらに電源を差し込むだけ。

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OUTPUTは二か所あるので、何か二つまで、同時に動かすことが可能です。

とりあえず扇風機を繋ぎ、電源ON。

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動いた瞬間は、ちょっと嬉しいものがあります。

そして扇風機の風量を「弱」にして、果たして何時間動くのか試してみたところ…

結果は5時間でした。ほぼぴったり5時間です。

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真夏の暑い時期に5時間しか使えないというのは、ちと心もとないかとは思うのですが、使えないよりははるかにマシですね。

「弱」で5時間ということは、「中」や「強」ですともっと時間が短くなるということになります。実験はしていませんが、そういうことになるかと。

「弱」でも扇風機の正面にさえいればだいぶ冷やせるので、それでなんとか乗り切るしかないですね。

ちなみに、扇風機以外でもスマホの充電なども普通にできました。

 

非常用電源としての有用性

今回の実験にて、ポータブル電源が果たして非常時にどれくらい有用なのか、ある程度は把握できました。

もちろんですが、ポータブル電源というのは、非常時のためだけにあるものではありません。キャンプなど屋外で様々な用途に使用できるものでもあります。

あくまでもこちらの記事では、非常用としての有用性を書いておりますこと、ご了承ください。

まず、スマホの充電など、情報収集に必要な電源を確保するという意味では、これ一台あればじゅうぶんです。ソーラーパネルで充電することもできますので、スマホが電池切れで困るということはありません。僕は実験はしていませんが、商品案内によりますと、満タンの状態で、スマホなら約25回も充電できるとのこと。ノートPCなら3~5回、との記載もありました。

次に、僕が一番必要を感じていた扇風機ですが、稼働できるのが「5時間」という結果になりましたので、正直少ないかとは思います。

前述もさせて頂きましたが、35度を超えるような猛暑日で、5時間しか動かせないというのは、やはり心もとないです。

しかしないよりは間違いなくマシです。昼間の一番熱い時間のみ扇風機を稼働させ、効率よく乗り切るしかありません。

理想をいえば、もう一台同じクラスのポータブル電源があれば、10時間は動かせることになります。10時間あるとかなり楽にはなるかと思います。

さらに欲をいえば、もう一台用意して、ミニ冷凍庫を購入し、そちらで保冷剤など冷やしておくことができれば、熱帯夜の寝苦しい夜も乗り切れるのではないかと。

つまり、このクラスのポータブル電源が、3つあれば完璧ではないかと。

もうそうなると、発電機とか買っちゃった方がいいのかもしれないですけど。笑

とりあえずこれが一台あれば、真夏に停電しても、一日5時間は扇風機が動かせます。

それをプラスととらえ、購入するかどうかは、あなた次第です。

 

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